現場の入口から中盤を担う、5工種の専門技術
建設工事は、地盤を掘り起こし足場を組む工程が整わなければ前へ進まない。有限会社山田組はその最初期工程を、根切り工事・仮設工事・鉄骨工事・PC工事・コンクリート工事の5工種で担ってきた専門会社だ。東京都知事許可(般-3)第76829号を取得し、1987年9月の創業から約38年にわたって東京近郊の現場で動き続けている。
五洋建設・大和ハウス工業・工新建設・向井建設といった主要取引先との関係は、単発の発注にとどまらない継続的なものだ。従業員20名・資本金300万円という規模感ながら大手との取引を維持できているのは、現場で積み上げてきた実績の積み重ねによるものだろう。「小さくても頼れる会社」という評価が、取引先の顔ぶれに自然と反映されている。
代表・山田智明氏が体現する、スタッフ目線の会社運営
職人業界では珍しく、代表取締役・山田智明氏は「周囲への思いやりを重視する」という価値観を会社運営の中心に据えている。肩書きや経験年数で人を測らない職場文化は、未経験者が飛び込みやすい空気をつくり出してきた。スタッフ目線での職場づくりを掲げる代表のメッセージには、会社への熱量が率直な言葉で込められている。
個人的には、代表あいさつページの文章から伝わってくる現場への向き合い方が、この会社を他と分けるものだと感じた。技術や資格よりも先に人間関係の質を語る経営者は、建設業界では決して多くない。「入社前に不安だったが、思っていたより人の温かさを感じた」という声が届いているのも、代表の方針が現場の空気にまで行き渡っているからだろう。
年齢不問・工具支給・3か月研修、入職障壁を下げる仕組み
有限会社山田組の採用スタンスは「元気な方であれば年齢不問」という一言に凝縮されている。未経験者には3か月の研修期間を設け、経験者には技術水準に応じた柔軟な期間調整を行う。工具の支給対応、車・バイク通勤の許可など、現場に入るまでの準備コストを会社側が吸収する姿勢が一貫している。
正社員・現場作業員・転職者それぞれに向けた採用経路が用意されており、キャリアの起点を問わず相談できる窓口として機能している。現場への直行直帰を基本とした勤務スタイルも、体力消耗を最小化する配慮の一つだ。「応募のハードルが低く、気軽に連絡できた」という声が目立つのは、こうした受け入れ体制の積み重ねによるものだろう。
北区浮間から首都圏へ、38年分の現場実績が物語るもの
東京都北区浮間に本社と営業所の2拠点を構え、都内を中心に大宮など首都圏の現場まで対応範囲を広げてきた。高層ビルや大型商業施設の建設需要が続く東京で、足場工事の専門会社としての需要も途切れることなく続いている。三井住友銀行をはじめ3行との金融取引が示すとおり、財務基盤は安定した状態で事業を継続してきた。
「日本の首都づくりに貢献する」というビジョンを掲げてきた38年間は、仮設工事から始まる無数の現場の積み重ねそのものだ。建物の外観が姿を見せるより前の段階で現場を支える鳶職人の仕事は、完成後の風景には映らないが、都市の骨格を形づくる欠かせない工程を担っている。その役割の重さが、大手ゼネコンとの継続取引という形で静かに証明されてきた。


