土木から廃棄物処理まで一社で完結する事業構造
道路工事、河川工事、上下水道の敷設といったインフラ領域に加え、住宅や公共施設の建築、産業廃棄物の処理まで——株式会社久賀野総業が手がける領域はかなり広い。複数の専門分野を社内に抱えているため、プロジェクトを横断的に見渡した工程設計ができ、分野間の連携ロスが生まれにくい構造になっている。土木側で発生した廃材をそのまま自社の廃棄物処理部門で引き取る流れは、外部業者との調整コストを省く仕組みとして機能している。工事の発注元からすれば、窓口が一つで済む点が実務上の負担軽減につながっている。
個人的には、建設と廃棄物処理を同一企業が担っているケースは地場企業でもそう多くない印象を受けた。現場で出たコンクリート殻や建築廃材の分別・リサイクルまで自社ラインで処理できるため、処分費の圧縮と環境面の管理を同時に進められる。公共案件で求められる廃棄物の適正処理フローも、社内で完結する分だけ書類上の整合性を取りやすい。こうした一体運営の利点は、工事規模が大きくなるほど顕著に出てくる。
公共インフラを支える施工の現場
橋梁や河川護岸、幹線道路の改修など、株式会社久賀野総業が受け持つ公共工事は生活基盤に直結する案件が中心を占める。安全性と耐久性を前提にした施工管理が求められる現場で、作業員ごとに品質基準を徹底する運用体制を敷いている。最新の低騒音・低振動工法を取り入れることで、住宅地に近い現場でも周辺環境への影響を抑えた進行が可能になった。資材調達の段階から環境負荷を意識した選定を行い、施工プロセス全体で廃棄量の削減を図っている。
ある自治体の下水道更新工事では、既設管の撤去から新設、路面復旧までを一括で請け負い、工期を当初見込みより短縮できたという話が関係者の間で語られている。工程ごとに別の業者へ引き継ぐ手間がない分、待機時間や段取り替えのロスが減る。住宅建築の領域でも設計初期からヒアリングを重ね、機能面と外観のバランスを詰めていく進め方を採用している。現場単位で柔軟に判断できる裁量が、納期と品質の両立を支えている。
地元で積み重ねてきた関係性と即応力
長年にわたって同じ地域のインフラ整備に関わり続けてきた経緯から、株式会社久賀野総業には土地ごとの地盤特性や行政との折衝ノウハウが蓄積されている。その土地を知っているからこそ選べる工法や材料がある、という感覚は現場レベルで共有されているようだ。公共工事だけでなく民間の依頼も継続的に受注しており、リピート案件の比率が高いという声が目立つ。
緊急対応の速さを評価する取引先の声も少なくない。「台風後の復旧工事で連絡から半日で現場に入ってもらえた」といった事例が、地域内での信頼を裏付けている。工事完了後の定期点検や不具合対応にも応じる姿勢を維持しており、一度きりの関係で終わらない付き合い方を基本としている。地元企業という立場だからこそ取れるフットワークの軽さが、受注の幅を広げる循環を生んでいる。
廃棄物の適正処理を軸にした環境対応の姿勢
株式会社久賀野総業の産業廃棄物処理事業は、単なる付帯サービスではなく独立した事業軸として運営されている。建設・土木の現場から排出されるコンクリート、アスファルト、木くずなどを法令に沿って分別・処理し、再利用可能な資材はリサイクルルートに乗せる。処理フローの透明性を担保するために管理台帳を整備し、排出から最終処分まで追跡できる体制を維持している。
近隣住民への説明会を工事着手前に実施するケースもあり、「事前に丁寧な説明があったので安心できた」という反応が寄せられることがあるという。低振動工法の選定や作業時間帯の調整など、周辺環境への影響を具体的に抑える施策を現場判断で組み込んでいる。資源循環と地域との共存を両立させるこの運営スタイルは、今後の公共発注基準が厳格化する流れの中で一つの参照点になり得る。


