ざっくりした構想を歓迎する造形の姿勢
多くの造形依頼は、完成した図面や3Dデータが前提になる。株式会社京都レジンはそこを入り口にせず、依頼主の頭にある漠然としたイメージから制作を始めるという立ち位置を取っている。「なんとなくこんな雰囲気」「このくらいの大きさ」といった手がかりを、ヒアリングを重ねて具体的な形へと組み立てていく。40年以上の造形経験があるため、設計データを起こす前の企画段階でも相談を受けられる。造形物を扱った経験のない依頼主でも、話しながら輪郭を定めていける入り口を用意している。
相談の窓口は、商業施設やイベント会場、テーマパークの造形など幅広い分野に開かれている。用途や設置場所によって求められる強度や質感が変わるため、まずは何をどこに置きたいのかを聞くところから始めている。企画の初期から関わることで、デザインの意図を保ったまま制作へ橋渡しできる。
複数の技術を横断して一つの立体にまとめる
FRP加工を中心に、3Dプリンター出力、モルタル造形、レーザー加工まで、株式会社京都レジンは複数の造形技術を社内に揃えている。一つの素材や手法では表現しきれない立体も、技術を掛け合わせることで一つの成果物へと収束させられる。塗装を請け負う専門業者などの外部ネットワークも進行に組み込み、仕上げの工程まで含めて一貫して手がける。素材の選定から表面処理まで一括で担うため、外部との調整コストを抑えながら仕上がりの水準を保てる。
デザイン会社や施工会社からの依頼が多いのも、窓口を一つにまとめられる進めやすさがあるからだ。プロジェクトの構想段階から完成、そして現場での施工までを同じ体制で追えるので、途中で担当が入れ替わる引き継ぎのロスが生まれにくい。
試作から本制作までつなぐデジタルの活用
3Dプリンターによる出力は、デザインデータをそのまま立体に起こせる点で試作に向いている。量産へ進む前に形状を実物で確かめたい、複雑な構造を事前に検証したいという場面で、短時間で形を用意できる。出力したパーツをそのまま用いるだけでなく、手作業で表面を整えたり別の素材と組み合わせたりして、精度と表現を両立させている。正直なところ、デジタル出力と職人的な手仕事をここまで滑らかに行き来する現場は多くないと思った。
モルタル造形やレーザー加工も選択肢に含まれており、質感やディテールの求めに応じて手法を組み替えられる。岩や木のような自然物の再現から、緻密なパーツの加工まで、案件の性格に合わせて技術を割り振っている。
宇治の2,000坪という制作基盤
制作の拠点は京都府宇治市伊勢田町浮面32-3、新成田バス停から徒歩約9分の場所にある。約2,000坪の制作スペースを抱えているため、大型のオブジェやモニュメント、複数案件の同時進行にも無理なく応じられる。代表は藤村考兵、営業時間は8:30から17:30で、年中無休のため急ぎの相談でも曜日を選ばず動ける。関西を軸に東京周辺までカバーし、問い合わせは080-9001-3667やInstagram(kyotoresin_inc)から入れる。


